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聡:「ずぅーーーーーーーーーーーーーっっっっと気になってたんだがな、優歌の後
ろにいるのって何?隠してるよねぇ!?」
動物の話になると力が入った、聡だ。
優歌:「あ・・・え・・・え?・・・うん。優斗と優麻」
聡:「これがぁ~♡カワイイな!!生き物とかいうからどんなもんかと思ったらネ
コじゃねーかよっ」
優歌:「う・・・・ん?あいさつして優麻、優斗」
優麻:「こんにちは!です~。相沢優麻です☆」
優斗:「初めまして。相沢優斗だ。以後おみしりおきを」
それまでちょこんと座っていたのが急に話し始めたので聡と俐羽は驚きが隠せない。
俐:「ふ・・・ふむ。しゃべるネコか、興味深いな。こんど持ち帰りたいな」
優歌:「だめ」
優歌がすかさず答えた。
聡:「すんげぇ・・・・。すんげぇぞこれ!!かっこいい~」
そういい優斗を振り回した。
優斗:「すま・・・すまぬ、やめ・・・やめてくれぇ~漣どの~」
聡:「なんでおれの名前わかるの?ちょーのーりょく??」
優斗:「あ・・あ。名札を見ればわかる」
聡:「あっそか、お前頭いいな!」
そう言い二人(1人と1匹?)はしゃべり続けた。
俐:「・・・なぜマーちゃんとトーくんまで・・・??」
俐羽は独り言をつぶやいた。それに優麻が反応し、答えた。
優麻:「う~ん、ゆとにぃと“へー”の上でおしゃべりしてたら目の前が真っ白になって
ぇ、そう言えば白いちょうちょが通ったですぅ」
俐:「私たちと同じか」
美:「あ~!お月さんだ。もう夜なんだね」
咲:「本当だ!!キレ~星もいっぱい。日本じゃ見られないよね」
二人の話を聞いていた皆は空を仰いだ。
聡:「これだけ星が見えるということは、ここは山かどこかだな」
優麻:「それは周りをみてわかるですぅ」
聡:「」
俐:「皆、明日にそなえて早く寝よう。明日は森へ食料を探しに行くぞ。さ、だれが最
初にねる・・・・?」
周りを見た俐羽は優歌に視線を止めた。
優歌:「ZZZZZ・・・」
美:「どうやら一番は優歌だね」
咲:「じゃ私に番をねらって・・・おやすみ~」
聡&美:「おやすみ~」
聡は優麻と優斗を抱えて、俐羽は座ったまま、美希と咲乃と優歌は川の字になって満天の星空の下、狂乱な生活の平穏な一日目に終わりを告げるのであった。
優斗:「ゆか、起きろ、ゆか。おい、いつまで寝るつもりだ?」
清澄な川のせせらぎと、うららかな陽射し。草木の繁茂する河岸に5人は倒れて
いた。そして、その内の一人である優歌を、1匹の黒猫が踏みつけている。
優麻:「ゆとにぃ…ここ、どこ……?」
その黒猫に、白猫が縋っている。相当不安なことが明瞭だ。
優歌:「ぅん……」
優歌を筆頭に、のこりの4人も、次々と起きた。全員上手く状況を読み込めていな
いようだ。
美:「う~ん、空気が美味しくていい所」
その一言で、場の空気が和らいだ。
聡:「そうだな。とりあえず、近くに町はなさそうだし、今日の晩だけでも野宿する準備
しようぜ」
俐:「確かにな。先刻、飲料水になるか川の水を飲んでみたが、味から考えて硬水。
ここは日本ではないだろう」
少し、緊張が走る。だが、聡の采配で、持ち物のチェックに入ることとなった。各自
の持ち物を出し、全て口に出すというものらしい。
俐:「私は…パーソナルコンピュータ、筆記用具にシステム手帳、櫛、鏡、鞄、ハンカ
チーフ、ちり紙、着替えだ」
咲:「着替え?」
俐:「美術部だからな」
美:「私は、パソコン、ゴム、櫛、ハンカチ、今時古臭い家の鍵と自転車の鍵だよ」
聡:「お、俺も鍵なんだけど…?」
少し間が空く。咲乃は荷物が多いようだ。
咲:「わたしは、トランペット系、パソコンに、マンガ二冊、写真、ハンカチ、お守りと、く
し、リップに、筋トレするから体操服、あとこの袋」
聡:「その袋の中は何?」
咲:「えっ…!こ、この中は……男の子には見せられないものなの!!」
そう言うと、急いで鞄の中に乱暴に入れる。聡は他の女子からの視線が痛かったので、優歌に振った。優歌は2匹を隠しながら言った。
優歌:「私は、本とパソコンと鞄と、ハンカチだけ」
聡:「んで、俺は、ランニングウエア、タオル、パソコン……家の鍵、あと、水筒に、懐
中電灯、カンパン、お菓子色々といろんな動物のメシ」
あの鞄から出たとは想像できない量の菓子類が出てきた。道端で遭遇しうる動物の餌も出てきた。飼えないのが相当悔しいらしい。
その時、俐羽が立ち上がった。
俐:「なっとらん!!生徒会会員ともあろうものがマンガや菓子ましてやペットの飯だ
とぉ!お前んな物くってんのか!?」
聡:「いや、オレが食べるんじゃなくて、コロ(犬)が…」
俐:「家帰ってからやれ」
美:「まあまあ、おかしは今は大切な食料だし、マンガは燃やせばあったかいよ?今
けっこう寒いから夜冷え込むと思うし」
俐:「それもそうだな。うん、マンガは燃やそう。菓子はくうぞ」
咲:「え!?いつのまにか私のマンガが燃料にされるよ!?いや~~~~!!」
叫んでる咲乃を無視して俐羽は続けた。
俐:「とりあえず2、3日はこれで足りるな。水はきれいだから飲める。一ヶ月は生き
ていけるな」
咲:「み…水だけで一ヶ月ぅ~!?か…過酷なダイエットだね…」
美:「俐羽さん、あそこに森があるから果物あるんじゃない?」
咲:「よかったぁ~。でもしばらくは肉食べれないね」
俐:「うん。そうだな、ではさっそく明日行って見よう」
美&咲:「Let's go!!」
聡:「あのぉ…」
女子の話に入れなかった聡がやっと話し始めた。