聡:「先生、チャイムとかいうの鳴りませんから、時間気にしてくださ
い。」
担任は渋い顔をして出て行った。教室に声がすることはなく、ただ無機質な入力音しか響かなくなった。聡がメールボックスを開くと、宿題の他に一通、プライベートメールが入っていた。
メール:「漣君へ
今日は生徒会臨時召集をします。今日は特別清掃日なので、放課後に
清掃が終了次第、生徒会室まで来てください。
4/19生徒会会長より 」
聡は首を傾げつつ、メールボックスを閉じた。
聡:「特別清掃日か……いつも通り清掃員さんがやってればいいんだよ。」
この制度に不満を覚えつつ、生徒会執行部の証明となる、校章入りの腕章を眺め、恨めしく学園のアイドルを思い浮かべていた。
美:「ふぅ・・・。」
美希、咲乃、優歌は集会が終わり、教室へ戻っていた。数分間3人はおしゃべりをして楽しんでいたら、担任が教室へと入ってきた。クラスメイトたちはそそくさと席に着いた。
A:「起立~!礼・・・。」
全員:「おはよ~ございま~~す。」
担:「おはようございます。」
このクラスの担任は新任の人で、いつもおどおどとしていて、結構生徒になめられている。が、話が要領よく、短いので、優歌は割と好きだった。
そんなHRが終わってふと自分のパソコンを見るとメールが届いていた。
メール:「優歌ちゃんへ
今日は生徒会臨時召集をします。今日は特別清掃日なので、放課後に
清掃が終了次第、生徒会室へ来てください。
4/19生徒会会長より。」
このメールは美希と咲乃にも届いてたらしい。いよいよ今日か、なんて考えていたらあっというまに放課後になった。どうやら自分は考え込んだりするとやけに時間が進むのが早く感じる。
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