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私はあの人に出会わなければ、
何かに没頭することは無かっただろう。
そう何も。
「わー!きれー」
私の一人暮らしのはじまりの場所。なんだかわくわくしてきた。
「あんたが207号室の新しい住居人かね。」
「はい!」
「んじゃ、ついてきなよ。」
‘‘おおやさん``とか言う人かなぁ?結構じいさんだなぁ。
「ここじゃよ。合鍵はこれじゃ。そんで月に1回決まった日に金を取りに行くからのぉ。
月々8万じゃ。」
「安い・・・。この広さだと10万越すかと思ったのに。」
「(ニヤリ)その理由はもうすぐ分かることじゃ。
わしは100号室に住んどる。聞きたい事があったら来るんじゃのう。」
「あっ分かりました」
ガチャッ
・・・こっこれが8万?ひっ広い!あのじいさんもうすぐ分かるっていってたなぁ。
いつ分かるんだろう?・・・まッいいや。
「おぉ。ちゃんと荷物運んである!ラッキー。
そういえば明日入学式だっけ。準備しーよぉっと」
ガチャッ
・・・ん?なんだ?今ガチャっていったぞ?
玄関玄関・・・。えっ?なんで男の子(自分と同じくらい)がいるのぉ?
「あのぉ。部屋間違ってませんか?」
「そっちこそ間違ってるんじゃないの?」
「私ちゃんとおおやさんに連れられてきたんだから!
ちゃんと合鍵だってあるし・・・」
「こっちだって!」
「ここに荷物はこんであるし。」
「俺だってここに運んであるぜ?」
「お・・・おおやさんに聞いてこよう・・・。」
ど・・・どうなってるの?何であいつの荷物が?
ピンポーン
「あ・・・やっぱり来たんじゃのう」
「やっぱりって・・・?」
「君達の親御さんとは知り合いでなぁ、
それまたそこの女の子とそこの男の子の親御さん同士も
知り合いでのう。このことは親御さんが決めたことじゃ。」
「はぁなに言ってんだよおっさん!冗談だろ?」
ポリポリ・・・
おじさん何ハゲ頭かいてんの・・・?
「冗談など言うもんか。ほれ親御さんからの手紙。」
何々?
‘‘塑宇佳へ
ごめんねぇ。
そのマンションのおおやさんと知り合いだから、
頼みやすくって。
相手の子・・・男の子だけど、もうお母さん許しちゃう!
もう何やってもいいわ。うふっ!
お父さんには女の子って言ってあるから安心してね。
大丈夫。その子の親はしっかりしてるって言ってるし。
ちゃーんと責任とってくれるわ。
じゃあばいばいがんばって!
お母さんどうなってもびっくりしないから。
by母``
意味分かんないけど・・・まぁいいや。
「部屋戻るぞ」
「あぁ。うん。」
どうしたんだろ?
「俺。結崎眞箏。
松実高校にもうすぐ入学するんだ。」
「えっ?私も・・・。松実高校に・・・。
あっ私の名前は、碕街塑宇佳。」
「・・・同じ?同居してること誰にも言うなよ。」
「そんなこと考えてなかった・・・」
「まぁいいけど。(こんなやつと同じクラスになりたくないな。)」
「じゃあ」
準備準備っと・・・
あっ荷物かたずけなきゃ!
ふー。やっとおわったぁ。
眞箏くんかたずいたかな?
覗こうっと。
き・・・汚い。
「手伝おうか?」
「あ・・・お願いしま・・・」
バタッ
「わーっ。大丈夫?」
「あっ。気がついた?
途中で倒れちゃって。」
「今何時?」
「えっ?あぁ、10:14くらいかな」
「もう?あ・・・戻っていいよ。」
「いや・・・。手伝うよ。」
「ごめん。頼むよ。」
「スースースー」
「ぐーくわー。はっ!寝ちゃった。
起きてー!眞箏くーん!」
「ふにょ!ほわーい」
「ブッ。かたずけはじめようか。」
「あ、うん。」
ブックックックッ。ふにょって・・・。
うけるー!
「後は、自分でできるから・・・」
赤面してる。なんかおかしい。ブッ
「わかった」
あ・・・ご飯。作んなきゃ。
仕送り仕送りっと。
あった!米と野菜と調味料。
これだけあれば大丈夫かな。
できた。何とか。
「ご飯作ったんだけど食べる?」
「あぁ。うん。今終わったところ」
なんかイメージ一転したな。
「いただきます。あ・・・いけるよ。」
「ん。ホント結構いける。」
そういえば夜ご飯食べてなかったな。
・・・明日って入学式。
同じクラスになれるといいな
(多分私はこのとききずいていなかった。
もうすでに‘‘没頭``しているということを。)
~入学式の日
あっ。結構かわいい!
この制服!
友達できるかな?
「準備できたぁ?」
「・・・一緒に行く気か?」
「うん。」
「俺はゴメンだね。誤解されたら困るから。」
「そっか。んじゃ。先行ってるね。」
「あぁ。うん」
着いたー!メッチャ近い!
あっ。あそこかなぁ。
クラス発表のところ。
えーっと?
さきまちそうか
あった!2組か。
あっ眞箏くんはどこかな?
ゆうざきまこと
ラッキー2組だ!こないかなぁ眞箏くん。
「ねぇ、あの子かっこよくない?」
誰のことだろ?
「あ・・・眞箏くん」
もてるんだ・・・
チクンッ
ん?なんだろう。
あっ目があった。あ・・・すぐ逸らした。ショック!
えっ?ショック?何でだろう?
「えー。クラスを確認した生徒は、
校内に入りなさい」
入らなきゃ。
「2組担任の吉田太郎です。もうすぐ式が始まるので席に座って静かに待っててください。」
声デカッ!このおっさん。
席はなれちゃったな・・・
はぁ・・・
?????なんでため息なんか。
「ねぇねぇ。手紙きてんだけど・・・」
「ごッごめんなさい。」
「いえ。ため息ついてたけどどうかしたの?
あぁ私の名前は白河由璃。よろしく。」
「私は碕街塑宇佳。よろしくね。
・・・聞いてくれる?」
「うん」
「ある子がもててるとチクッてきたり
無視されたらショックだし、席が離れると
ため息でたり・・・。」
「ある子って男の子?」
「うん」
「それって恋じゃない?」
「え?恋ってそんな、数日前あったばっかなのに。」
「恋に時間は関係ないものよ。」
私って惚れっぽいのかな?
でも初恋・・・。
「体育館に移動するのでしゅっせき番号順に並んで。」
あー長い校長の話が終わった。
やっと帰れるぅ。・・・さっさと帰っちゃお。
早く家に着け!早く家に着け!早く家に着け!
早く家に着け!早く家に着け!早く家に着け!
はぁ・・・やっと着いた。
ガチャ、ガチャ、ガチャリ・・・バタン!
ドスドス、ガチャン・・・バタン!
ペタン・・・。
気が抜ける。何か混乱するな。
恋ってこんなものなんだ。
ガチャッ。
ビクッ
帰ってきた・・・。なんだか体中が熱くなる。
会いたい。会いたい、会いたい!
無性に会いたくなってきた。
コンコン
「帰ってきてるんだろ?今日少し避けちゃってごめんな。
友達できたみたいでよかったじぇねーか。」
声を聞いているだけで落ち着く。
「うん」
「買い物いってくるな。」
行かないで!行かないで!
ガチャ!
「行かないで!」
「・・・?どうしたんだよ。」
「わ、分からない」
胸が締め付けられる。
「・・・お前結構もててたぞ。」
「え?」
「俺、何か嫉妬した。
最初は変な奴って思ってたのに・・・
何でだと思う?」
「何で?」
「好きだから。」
「ほ、本当に?」
「あぁ。俺って結構惚れやすいのかな?
でも実は初恋なんだ。」
「私、眞箏くんのこと好き。」
「よかった。もし俺らが4年たっても付き合ってたら
結婚しよう。
~4年後
幸せになれるおまじないー!
あっ!あった!
「はぁ・・・。またそんなの見てんのかよ。」
「いいでしょー!幸せになりたいんだから!」
「俺は十分幸せだけど?」
「・・・明日。」
「明日がどうしたの?」
「眞箏の20才の誕生日だよ?」
「うん。」
「もう、4年経ったのに。」
「うん。」
「約束忘れたの?」
夢中・・・いや、
没頭してたのは私だけだったの?
あなたは・・・没頭していなかったの?
「もう寝る!」
「あっ・・・」
朝か・・・。
起きたくないな。
グーーー。
お腹減ったな。何か作ろうかな。
ガチャ
眞箏・・・
「何でこんなとこで寝てるの?」
「ふにょ?塑宇佳ぁ。忘れてないよ。
あの日の約束。今日これを渡そうと思って・・・。」
「え?」
「これ。結婚指輪。
昨日、塑宇佳に言われたから焦ったよ。
4年経った。だから、結婚しよう!」
「はい!」
ごめんなさい。
少しでも疑ってしまってごめんなさい。
「今年で専門学校卒業するだろ?
修行積んで、2人とも一人前になったら
一緒に店つくろうな!」
「うん!」
~6ヶ月後
「やっぱりね。お母さん分かってたわ!
きっとこうなるって!」
「はいはい。分かったから。
ねぇ。ドレス姿どぉ?似合う?」
「もう!見違えちゃったわよ!」
「お・・・お父さん。泣かないで。」
「さ・・・さびしいなぁ」
「あっ、眞箏くん!どう?」
「に・・・似合うよ。(かっかわいい)」
「シンロウ、シンプサン教会ノホウヘキテクダサァイ。」
「はい!」
あなたに出会えて本当によかった。
あなたに出会わなければ私の中に「没頭」という文字はなかった。
本当にありがとう。私の運命を変えてくれて。
んーっと、没頭という字はあんまり使わないから
違和感があるね・・・。あと長くてすみません。ぺこぺこ(・・*)(。。*)(・・*)(。。*)
沙鞍でした。